The Long And Winding Road
2000年12月20日
<要旨>
30年前、浪人して出遅れた私が入学した大学には、学生運動敗戦後の虚無感やデカダンな雰囲気が満ち満ちていました。

その秋に、クラスのノー天気な女の子とデートして、見に行った映画は「いちご白書」でした。映画の中で、体育館に座り込んだ学生たちが歌ったのは、Give peace a chance でした。その帰り道にその彼女が、ミニのコート買っちゃって、もう流行じゃないし、寒いし恥ずかしい、というようなことを独り言みたいに呟いたのを、なぜか凄く鮮明に記憶しています。そうだあのときミニも終ろうとしていたんだ・・・。

雪が積ってから、学割1本立て90円の映画館に何度も見に行ったのが、Beatlesの「Let IT BE」だったような、いやそれはその翌年だったかもしれません。お金が無くて、トランジスタラジオの深夜放送を聞く以外あまり音楽に触れる機会は多くありませんでしたが、8年目の「仙人」みたいな先輩の部屋に行くと、どこかの喫茶店が使っていたという年代物のオーディオ・セットがあって、普段はクラッシックが多くかけられていましたが、解散「追悼」のような気分もあって、そこでBeatlesをよく聞かせてもらいました。Let it be というのは、そのときの私自身にとっても、とてもこころの根っこで共感できる気分でしたし、ベトナム戦争末期の世界全体としても、そんな気分だったのかもしれません。

その後になってと思いますが、大学の正門近くにBeatlesという喫茶店が出来ました。もっぱら薄暗いJazz喫茶に出入りすることの多かった私も、そのBeatlesやその近くのコンサートホールというクラッシック専門の喫茶店に、時々行ったことがあるように思います。

テレビもなくラジオもめったに聞かず、POPミュージックに触れる機会の少なかった私に、どうしてこれほどBeatlesが染みついているのでしょうか。私自身の歴史のためではなく、その時代を共有した人々全体の傾向でもあるようにも思えます。

ビジネスの思惑や、ベスト盤と称することへの強烈なファンからの批判もあるようですが、ともかく2000年の最後に公式ベスト盤が発売されたので、私も多分35年振りにBeatlesを買いました。

聞きながら呼び返される想いや感傷はあまりにも多く、彼等の音楽が常に身近にあった時代と自分を、昨日のことのように鮮明に取り戻した気分になりました。


Beatles #1

アメリカ、イギリスでシングルナンバー1を記録した27曲 (全ての1位曲を網羅しているわけではないよう・・・)

賛否両論激しいらしいが、世代を共にした者として、これを手にするのは義務のようにさえ感じられる 彼等の解散を聞いて、全曲テープコンサートに参加したことや、大学の前のBEATLESという喫茶店など、甦る感傷は深い・・・

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